2016年 11月 27日
☆第43回<ほのか座> 『ダンス ウィズ ミィ』 ★ <誰でもないあなた>へ |
第43回 <ほのか座> 『ダンス ウィズ ミィ』
司会―ようこそいらっしゃいました!今日も皆さまのお元気そうな
お顔を拝見できまして、こんなに嬉しいことはございません。
さて、本日皆さまの前に登場いたしますのは、当芸能小屋に
たびたび出演いただいている妖花、シンガーソングライターの
らぴすらずりぃさん、そしてバンドネオン奏者のヴェノス・波
さんお二人の競演でございます。
バンドネオンの奏でる調べと歌の一節一節とが、ときに抱擁し、
ときに激しくせめぎ合い、また許し合う…という波立ちを演じて
くれるはずです。
どうぞ皆さま、あたたかく二人をお迎えください!
ダンス ウィズ ミィ
―バンドネオンがしずかに甘い音色を立ち上げ、やがてしだいに高揚し
ていって、鋭いトレモロに…
誰かの気配が わたしに電気を走らせた
―バンドネオン、何気ない風に無邪気な歌…
誰かの足が わたしを蹴った
―バンドネオン、広々とした感じ…
飛んでいってしまった
わたしの胸を破って 誰かが
―バンドネオン、聴き取れないほどかすかに…
誰かの指が 行きがけに拭った わたしの涙を
―バンドネオン、悩ましく…
誰かの吐息が わたしを包んだ
見知らぬひとの背中にそって指を這わせた
―ギザギザした奏法から、やがて無機的な明るいバンドネオンの調べ…
誰かの眼差しがわたしの湖にさざ波をおこし そして
とり残された 廃業したコンビニのフロアー
―バンドネオン、惹きこまれるような優しさで…
ひそやかな足音が近づいてくる 誰かわたしを
殺しに来るのだろうか
(夢のなかで 柔らかな唇を捺しつけたひと?)
―バンドネオン、たっぷりと歌ってからしずかに消えていく…
司会―ご来場の皆さま、そして出演者のお二人も、どうも
ありがとうございました。
年の瀬を迎えますが、心にロマンをもって参りましょうね。
そしてお風邪など召しませんように、どうぞ!
★ <誰でもないあなた>へ
この地、八王子で<ことばの散歩道>というささやかな談話会をもって
おりますが、昨日はその20回目でした。
参加者それぞれが詩篇の書、「満州事変」に関する高校教科書の記述、
そしてエミリ・ディキンスン・谷川俊太郎・吉岡実の詩を持ち寄り、
語りあい、愉しい時間でした。
ご興味のある方は、どうぞお出でください。
by honoka018
| 2016-11-27 15:18